片方の腰だけが痛い…という方へ②
偏平足や足底腱膜炎などの足の痛みのお悩みをインソールで解決する名古屋・長久手のあいたにインソールとからだの研究所 代表の相谷です。
なぜ、ハンモック?と思われた方も多いのではないでしょうか?寝具のお話しではありません・・・この秘密はこの後わかりますよ!
今回は、前回に引き続き、『長時間歩く』または『長時間立っている』と片方の腰が痛いという、腰痛に関するお話です。前回は、簡単なテスト法をご紹介しました。
このテストは、腰の痛いほうに体重がかかり過ぎてしまっているかどうか?というとても簡単にできるテスト法でしたね。
さて、このテストがどういう意味があるのか、そして、『歩いていると片側の腰痛がでる理由』についてご紹介します。
まず、このような写真のように立っていると、どのようなことが起こるか?ということですが、このような立ち方をしていると、太ももの外側の筋肉や筋膜(筋肉を包む膜)が、緊張し硬く、張ってきます。
【Back Pain-A Movement Problem-,CHURCILL LIVINGSTONE,2010より引用】
でも、なんとなく、『休めの姿勢』に近いですし、やってみると意外と『楽に立てる』感じがしますよね?そうなんです、実は、この姿勢は、太ももの外側の筋肉を収縮させているというよりは、太ももの外側の筋肉の弾性や筋膜にもたれかかるようにして支えている姿勢となり、筋肉を収縮させなくてすむので、よく言えば『省エネ』姿勢なのです。例えて言うなら、ハンモック状態です。
【hammock style HPより引用】http://hammockstyle.net/
症状のない方や筋肉がうまく機能している方は、この姿勢でも全く問題ないのですが、長時間や長年この立ち方をしていると、筋肉そのものが収縮しにくくなり、筋力も弱くなっていってしまいます。
こうなると、『筋膜』での支え頼みになってきてしまい、これが大問題となってくるのです。この筋膜は、特に大腿筋膜と呼ばれ、大腿筋膜の外側は非常に丈夫なのですが、骨盤から腰へと連結しています。つまり、太ももの筋膜が腰や骨盤周囲の筋肉や筋膜を引っ張ってしまい、骨盤のゆがみの原因になったり、そちら側の腰に痛みを出すということになるのです。
では、歩いていてなぜ、痛くなるのか?ということですが、この方の『歩き』の一場面を見て見て下さい。歩いているほんの一瞬ではありますが、このように、腰を外に突き出したような姿勢・動きになっています。つまり、歩きの中でも、『腰が外側に揺れる』ような動きが大きい方は、そちら側の腰痛が出現しやすいと考えられます。
そうなんです、実は前回お伝えした、簡単なテスト法は、この『腰がどちらに揺れやすいか?』を判断するものだったのです。立って揺れやすい側は、歩いても揺れやすい側でもある可能性が高いのです。
*テストしているのは別のモデルです。