足の痛みのいろいろ【母趾種子骨障害】

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足の痛みのいろいろ【母趾種子骨障害】

足の痛みのいろいろ【母趾種子骨障害】

足や体のお悩みを解決する名古屋・長久手のあいたにインソールとからだの研究所 代表の相谷です。

 

今回は、【母趾種子骨障害】についてご紹介致します。まず、読み方ですが、『ぼししゅしこつしょうがい』と読みます。あまり馴染みのない病名ですので、単語に分けて解説します。

 

【母趾(ぼし)】:これは、足の親指を意味します。ちなみに一般に『母指』は手の親指を意味しますが、これと区別する意味で医学的には、足の親指には『母趾』を使用します。

 

【種子骨(しゅしこつ)】:種子骨とは、その名の通り、種のような球状の小さな骨のことです。その機能としては、筋肉の力の発揮・伝達を円滑にする役割があります。特に、足や手。膝にあり、代表例としては、いわゆる『お皿(膝蓋骨)』です。ここで言う、母趾の種子骨とは、下の写真のように、足の親指の付け根にある小さな2つの骨(内側種子骨・外側種子骨)のことです。

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【プロメテウス解剖学アトラス、医学書院より引用】

 

【障害】:この母趾の種子骨が、スポーツによる過剰な負荷で骨折したり、炎症を起こしたりと何らかの障害・症状を引き起こすものです。特に、体重のかかり方が原因で、内側の種子骨での障害が多い傾向にあります。

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疲労骨折の例(左:レントゲン写真、中央:CT写真)

【足の臨床、MEDICALVIEWより引用】

 

この【母趾種子骨障害】は、ほとんどの場合が、スポーツをしている方・学生ですが、まれに感染や壊死を起こしている場合があり、症状があまりにも軽減・変化しない場合は、整形外科を受診し、検査を受けることが必要になります。これらの感染や壊死は、当研究所などでは対応できませんので、もしその可能性が疑われるような場合は、整形外科などの医療機関の受診をお勧めします。ですのでここでの話は、これらの感染や壊死がないものとして進めていきたいと思います。

 

一般的な症状としては、ランニングなど走った時や、体重を強くかけた時に親指の裏側に痛みが走るということが多く、特に痛みが強いと、親指に体重がかけられないので、やや小指側に体重をかけて、足を引きずるような形になってしまっている場合もあります。

 

スポーツが原因で症状を起こしている場合に、まず重要になるのは、『骨折があるのか、ないのか』ということになります。これを確認するには、やはり整形外科にてレントゲン写真で判断することになります。しかし、ここで問題になるのは、もともとこの『種子骨が割れている(二分種子骨(にぶんしゅしこつ))』『割れていても症状がない人』が存在するということです。つまり、足首の捻挫などでたまたまレントゲン写真を撮ったら、この種子骨が割れているのが確認されたというような場合で、これは骨折などの異常ではなく、そういうもの、つまり正常ということになります。

 

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二分種子骨の例(左:レントゲン写真、右:模式図)

【足診療ハンドブック、医学書院より引用】

 

例えば、急激に痛みが出現し、足の親指の付け根の裏側が腫れている、親指を反らす方向に動かすと痛い、さらにその部分を押すとその部分だけが痛いとなれば、骨折が疑われます。【足の臨床‐MEDIAL VIEW、参考】

一方で、明らかな腫れがない場合、レントゲン写真で種子骨が割れていても、骨折ではないと判断され、種子骨に付着する筋肉が原因の場合もあります。この『母趾種子骨障害』に関しては、症状から診断名は付きやすいですが、厳密な病態は不明なことも多いようです【足部診療ハンドブック、医学書院、参考】。

 

実際、あいたにインソールとからだの研究所でも、①この『母趾種子骨障害』と思われる選手や、②すでに医療機関で、骨折はないけどこの部分の炎症があると診断された選手などもいらっしゃいます。

②のように、すでに診断されている場合は、骨折ではないことが確認されているので、問題はなぜその種子骨にストレスが加わっているのかを考えます。多くの場合は、単純に、親指側つまり足の内側に体重がかかり過ぎており、偏平足を伴っていることも多いのです。しかし、単純に偏平足だからといって、土踏まずのアーチを持ち上げても痛みが引きにくいのが、この『母趾種子骨障害』の難しいところです。体重が外に一度かかりすぎ、そこから急激に内側にかかり過ぎるという場合もあるからです…そこで、あいたにインソールとからだの研究所では、その歩き方やフォームを何度も確認することで、内側にかかり過ぎる原因やパターンを分析し、インソールで症状の改善を図ります。

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体重のかかり方(赤実線:体重が内側にかかり続けるタイプ、赤点線:体重が外側にかかりその後、急激に内側に掛かるタイプ)

 

①の方のように、医療機関に行かれていない場合で、明らかな腫れや痛みは強い場合、患部を押すと痛く、親指を反らすと痛みが強く出る場合は、先ほどからお伝えしている通り、骨折の疑いもあるので、整形外科の受診をお勧めしております。

 

なんだか、今回は非常に硬い文章になってしまいましたが、あいたにインソールとからだの研究所では、適切な対応を心掛け、皆さまの効率のよい症状の改善・スポーツ復帰さらには、日常生活の快適さを実現できるように、最善を尽くします。

スポーツ時や日常生活で、足の親指の裏側が痛い、親指を反らすと痛いという方は、お気軽にまずはご相談下さい。

 

本日も最後までお読み下さり、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

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